立てない・歩けない高齢者への支援方法
できることはたくさんあります!
この記事は次のように考えているご家族やケアマネジャーにおすすめです。
いつまでもできることは自分でしてほしい
介護が必要でも生きがいを見つけて健康に過ごしてほしい
できる機能を活かして生活してほしい
高齢になるにつれて、筋力が弱まったり、関節を痛めたりすることによって、立てなくなったり歩けなくなったりすることがあります。
しかしだからといって、まったく自立した動作ができないわけではありません。
高齢者の介護においては、できることが失われていくことばかりに着目しがちで、できることを見つける機会が少なくなってしまいます。
そのため立てなくなったら、すぐに寝たきりをイメージするようになり、歩けなくなったらすぐに車いすのイメージを持つのではないでしょうか。
しかし立てない・歩けないとしても、残された機能でできることはたくさんあり、その所持している機能に着目すれば家族の介護もとてもラクになるのです。
ここでは、立てない・歩けない高齢者への自立支援についてお伝えしていきましょう。
立てない・歩けない高齢者への自立支援の方法
立てなくなったり、歩けなくなると、介護が必要な頻度が多くなり、自立なんてまったく考えられないというご家族は多いのではないでしょうか。
しかしできることに着目すれば、できる動作はたくさんありますし、その部分に気付くことによって介護の頻度も減らすことができるようになるかもしれません。
体の不自由な高齢者が身近におられる場合には、少し視点を変えて見つめてみることで、生活を大きく変化させることができるのです。
・足が踏ん張れるだけでできることはたくさんある
立てないとしても、ある程度、足で踏ん張ることができる筋力が残されている場合、生活動作のにおいて、いろいろなことができることに気が付きます。
例えば、トイレや車いすへの移乗介助が必要な場合においても、足に踏ん張る力が残されているのであれば、手すりやスライディングボードなどを活用すれば自力で移乗ができます。
入浴時においても、浴槽への出入り時において、手すりを掴む力と足にある程度の踏ん張んる力があれば、かなりラクに介助することができます。
寝たきりでオムツ交換する場合においても、足を踏ん張ってお尻を挙げることができるのであれば、かなりオムツ交換がラクになるのではないでしょうか。
このように考えてみれば、立てない・歩けないといっても、生活動作でかなりの動作ができることが分かります。
・できることに着目することが大事
冒頭にもお伝えしましたが、家族の介護においてはどうしてもできることよりも、できないことに目を奪われがちです。
しかし上記でお伝えした通り、立てなくなったとしても、手が使えて足で踏ん張ることができるのであれば、自身で車いすに移乗することができます。
椅子に座っても、安定して座り続けることができるでしょう。
車いすに乗って、手を使って移動したり、足で操作して前に進むこともできます。
できる動作に時間がかかったとしても、それはそれほど問題ではなく、高齢者ができない動作だけ行うようにすれば、介護がラクになり介護の手間が軽減されるようにもなります。
そう考えてみれば、大事なことは「できることを高齢者から奪わない」という考え方ではないでしょうか。
・生きがいに繋げるケアマネジメント
できない部分に着目するのは介護サービスの良さではありますが、できる部分に着目しその機能をフル活用することも大事です。
何より、高齢者の自立心を損なわないからです。
体が不自由な高齢者であっても、何ができるんだろうといった視点を常に持つことによって、また違ったケアマネジメントができるのではないでしょうか。
介護計画は画一化されてしまう傾向にはありますが、高齢者個人によって所持している能力は異なりますので、ケア方法は必ず変わるはずです。
所持している能力に応じてケアマネジメントを行うのであれば、きっと高齢者の生きがいに繋がるようなケアプランになると思っています。
立てない・歩けない高齢者へのリハビリの必要性
できることでも、やらなければ衰えてきます。
特に高齢者の場合、できなくなってしまうスピードはとても早いのです。
そのため、どのような身体の状態であるとしても、リハビリは必ず必要となるものです。
リハビリの重要性についてお伝えしていきましょう。
・立てない・歩けないは0-100で考えない
立てるか立てないか、歩けるか歩けないかについては、0-100で考える必要はなく、適切な身体評価によって、その人に応じたケアを行えば良いかと考えます。
麻痺や筋力低下が著しい場合であっても、少しでもできる動作があるのであれば、その機能を活かして動作を行うことが可能になります。
それがわずかな動作であるとしても、高齢者自身の生きがいに繋がるとしたら、とても大事な機能になるのです。
そのため、できる動作はいつまでもできるように、リハビリに取り組んでおくことが重要であるように感じます。
・できる機能を損なわせない
歩けなくなったとしても立ち上がりはできるかもしれません。
しかしリハビリに取り組んでおかないと、すぐにその立ち上がり動作はできなくなってしまいます。
何かの病気で入院して、退院する頃には歩けなくなったということはよく聞く話です。
つまり歩けるとしても歩かなくなれば歩けなくなります。
立ち上がれることができても、立ち上がっていなければ立ち上がることはできなくなるのです。
そのためには、上記でもお伝えしている通り、できる部分に着目しておかないと、知らない間にできることもできなくなってしまうのです。
・訪問鍼灸・訪問マッサージの利用がおすすめ
できる部分に着目して、その機能をどのように活用するかについては、一般の方ではなかなか難しいかもしれません。
介護計画を作成するケアマネジャーであっても、今までに機能訓練に携わったことのある方でないと、機能を活かしたケアプランは作成できないかもしれません。
訪問鍼灸・訪問マッサージであれば、体の機能面に着目して適切に評価し、できる機能の維持・向上に取り組むことができます。
また痛みが生じるような場合においても、運動療法などに取り組むことによって痛みを取り除くアプローチも可能です。
高齢者の生きがいに繋げるためにも、できることがいつまでもできるように、支援することが大事ではないでしょうか。
まとめ
・介護が必要な高齢者でも適切に身体評価すれば、できる動作はたくさんある
・立てない歩けないは0-100で考えない
・訪問鍼灸・訪問マッサージの利用がおすすめ
いつまでもできることは自分でしてほしい
介護が必要でも生きがいを見つけて健康に過ごしてほしい
そのように考えているご家族やケアマネジャーであれば、訪問鍼灸・訪問マッサージでのリハビリがおすすめです。
身体評価を行い、高齢者にあったリハビリに取り組むことができます。
機能の維持・向上に取り組みたいという高齢者に、ぜひご活用してみてください。