結論から言うと、脊柱菅狭窄症の患者は、骨盤が前傾している方が非常に多いです。どうして骨盤が前傾しているかというと、足首が内側に倒れ込むことによって足裏のアーチが低下していたり、お腹に脂肪がつきすぎていたり、腹筋群(体幹のインナーマッスル)が使えていないことによって横隔膜が硬くなって腰椎がお腹側に引っ張られてしまうことなどが理由として考えられます。
- 運動不足によって呼吸機能が低下している
- 脂っこいものの過食によって鼻詰まりが起こっている
- 睡眠時に口呼吸が常態化している
- それによって呼吸が浅くなり横隔膜が硬くなっている
- 肋骨が開いた状態(リブフレア)になっている
- 多裂筋や脊柱起立筋が硬くなっている
- 臀部に硬結や圧痛がある
脊柱菅狭窄症の患者は、こういった特徴がよく見られます。脊柱菅狭窄症に限らず、あらゆる整形外科疾患には先天的(遺伝)な要因が絡んできますが、大半は生活習慣によって引き起こされるものです。
高齢になると多くの人が悩まされる変形性ひざ関節症にも言えることですが、どれだけ手術をして形だけ整えても、また症状が再発してしまう患者が多いのは、結局のところ生活習慣を改善できない人が多いからです。
有酸素運動や体操を習慣化して、脂っこい食事や過食を控える生活をしていれば、脊柱菅狭窄症の患者も多くの場合で症状が改善します。私達のような動作分析や徒手検査のプロによってカラダの問題点をある程度特定し、施術で一定の水準まで状態を良くすることに成功したら、あとは指導されたセルフケアの体操をどれだけ実行できるかによって未来の状態が決まると言っても過言ではありません。
最悪なのは、ペインクリニックや整形外科の医者任せにして、その場しのぎのブロック注射や電気治療を受けて「治療している気になる」ことです。そういった処置はほとんどの場合、根本的な問題解決になりません。
なぜなら、問題を引き起こしている根本である「運動不足」「過食」「血糖値を急上昇させる食習慣」といった課題は、医者がどうこうできることではないからです。本気で治したければ、ただ施術を受けるだけでは不十分です。
当院では、痛みを起こしている組織がどこなのか仮説を立て、動作分析や徒手検査によって検証し、問題箇所に対してピンポイントで施術を行います。それに加えて、局所だけでなく全身の状態を整えます。例えば、脊柱菅狭窄症の方でも足首と手首は必ず施術します。その理由はここでは話しませんが、ここでご理解いただきたいのは、一見関係なさそうなことが脊柱菅狭窄症の症状を悪化させているかもしれないということです。
だからこそ、単純に患部をマッサージしたり、背骨を揺らしたり、臀部に鍼を打ったりする前に、徹底的に複合的な視点で現状を把握する必要があるのです。
今回は、脊柱菅狭窄症の患者の特徴について話しました。
もしあなたが真剣に症状を改善したいと願っておられるなら、ぜひ当院にご相談ください。全力でサポートさせていただきます。