不自由な日常に革命を

この記事で何が分かる

  • 世界トップレベルの足病医が教えてくれる、結果が出せる治療家と出せない治療家の違いが分かる!
  • つまり、治療院選びのコツ、気をつけるべきポイントが分かる!

さっそく、この記事の結論です。

本気で足・膝・腰・歩けない痛みを治したければ、「たくさん質問する先生」を選んでください!

オーストラリア足病医学会と イギリスのスポーツ医学界の両団体から世界初の承認を受けた、足病医向け教育プログラム[足病診療における運動療法]の開発者である足病医タリーシャ・リーブ先生は、結果が出せる=治せる治療家は、次の2つのスキルを持っていると言います!

①ハードスキル=治療に必要な医学的知識と治療技術

②ソフトスキル=患者を深く理解し、患者と一緒にゴールを目指すことができる能力。つまり、コミュニケーション能力。かんたんに言うと、質問力、説明力が優れているかどうか。

つまり、結果を出せる医師や治療院の先生は、知識や技術が優れているだけでなく、患者さんに説明したり協調したり的確な質問ができる=コミュニケーション能力が高いということです。単純に勉強ができて、治療の腕が良いだけの先生ではダメだということですね!

患者さんからすれば、「まぁ…そりゃそうでしょ?」ということなんですが、動画でタリーシャ先生がおっしゃられているように、コミュニケーションスキルの重要性に気付いていない先生って、かなり多いんです…

なぜ、治療家はコミュニケーションをおろそかにしてしまうのか?

お医者さんが患者一人に時間をかけてられないってのは分かるとしても、自費の治療院でもコミュニケーションに時間を使いたがらない先生はたくさんいるんです。

いくつか理由は考えられますが、9割は次のどれかに当てはまります(僕の主観です)

①利益を優先している:治療院は美容院などと一緒で時間を売る仕事なので、売上の限界点はほぼ決まっています。売上を増やすには、単価を上げるか、患者数を増やすしかありません。治療院の経営セミナーに行くとよく分かりますが、初診はともかく、二回目以降はどうやって一人にかける時間を短くするかってことを教えられます。※僕はこの考え方がめちゃくちゃ嫌いです

②優れた治療=優れた施術という価値観を持っている:治療家は職人気質な人が多いんです!自分の武器は治療の腕前だと思っている。だからセミナーにはよく行くし、技を習得するためにお金も時間かける。休日も喜んで勉強会にいくんですが…

治療は鍼灸やマッサージなどの「手技の上手さ」だけでは決まりません。特に、シニアの慢性疾患は若い人と違って要因が複数あることが普通で、施術だけでは改善できないケースの方が多いんです。

靴の選び方、履き方、歩き方、運動量の指導など、生活習慣の部分にアプローチをすればもっと早く良くなるのに、結果が出せないのは治療技術が未熟だからと考えてしまう治療家はかなり多い。これが施術第一主義の人。※こういう人は「施術家」であって、「治療家」ではないと考えます。

③性格的にコミュニケーションが苦手なタイプ…そのまんま。

つまり、先生がコミュニケーションをおろそかにしてしまう理由は、金儲けを優先しているか、手技に固執しすぎているか、もともとの性格か…9割はこのどれかです。

ただ、結局のところ「コミュニケーションは治療の一部」ということを、どれだけ先生が理解しているかってところにかかっていると言えます!

なぜ、慢性症状の治療において、「たくさん質問してくれる先生」を選ぶ必要があるのか?

コミュニケーションが先生にとっても患者さんにとっても大事な理由は色々ありますが、ひとつだけ重要なものを挙げるとすれば、それは症状を根本改善するための本質的な治療には運動療法が必要不可欠だからです。(これはもうある程度の知識がある先生の中では、もはや常識となっています)

そして、運動療法は必然的にコミュニケーションが生まれるものです。想像してみてください。例えば、マッサージや鍼灸を無言で受けているところを。これはまぁ普通というか、別におかしいことはないですよね?では、パーソナルトレーニングなどの運動指導を無言で受けるシーンをしてみてください。

…そう、あり得ないんです。運動療法をする時は、「これくらいだとキツすぎますか?」とか「○○さん、この動きした時に、ここが緊張してるの分かりますか?」とか、自然とそういう会話が生まれるんです。最初から最後までお互いにカラダの状態を確認しながらやっていくので、運動療法というのは双方向のやりとりになるものなんです。

つまり、たくさん質問をして(されて)、コミュニケーションを取りながら一緒にゴールを目指していくという、アスリートとトレーナーのような関係性が本来の治療院の先生と患者さんとの健全な関係性だということです。

先生は治す側で患者さんは治される側という、与える側、与えられる側という関係性が一般的な解釈だと思いますが、本気で症状を克服したいのであれば、まずその前提条件から疑ってみる必要があるかもしれません。

治った=症状が出ない状態になった、ではない。

運動療法が重要だとはいえ、まずはある程度のところまで痛みなく動かせるようにしなきゃいけないので、そのために施術が必要になるケースはかなり多いです。特に慢性痛の場合は。

でも大前提として、坐骨神経痛(脊柱管狭窄症、腰部椎間板ヘルニア)、変形性膝関節症、外反母趾(内反小趾)、ぎっくり腰、マメ・たこ・モートン病、足底腱膜炎など、足・膝・腰の慢性痛のほとんどは、「質の高い施術を受ければ治る」というものではない…ということは理解しておく必要があります。

しつこいようですが、大事なことなのでもう一度言います。ほとんどの足・膝・腰の慢性痛は、施術を受けるだけでは治りません! それはどれだけ先生の技術が高くても同じことです。

でも、そう言うとこんな意見が出てくるでしょう。「鍼灸で治った人が、私の知人でいますよ」とか「私自身、整体院に通ったら痛みがなくなりました」とかですね。正直に言ってしまうと、それは「治った」のではなく、「いま症状が出ない状態になった」が正しいです。

「え?いま症状が出ない状態になったら十分じゃない?というか、それが治ったってことなんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、治った=いま症状が出ない状態になった、という考え方は間違っています。っていうより、「治った」をどう定義するかによります。

私は一流の医師や治療家から学んできましたが、彼らは症状がいま出ていない状態を「治った」というふうに定義していません。それは治ったのではなく、改善したに過ぎません。そして、施術による改善の幅は、施術と運動療法を両方やった場合に比べて、かなり小さいのです。

症状がいま出ない状態になった、というのを別の言い方で表現すると、「症状を引き起こす要因が減った」ということです。施術によって症状を引き起こす要因が減ったことによって、症状がいまの時点で気にならないところまで「改善した」のは間違いないんですが、施術だけで減らすことができる要因(症状に関係する筋肉の緊張を解消することなど)は少ないので、慢性的な症状の場合、ほとんどはしばらく経ってまた再発します。

なぜなら、施術だけではすぐにまた症状に関連していた要因が増えるからです。せっかく要因を減らしても、原因にアプローチしなければ問題は解決しません。原因が要因を生み出すからです。原因をなんとかしないと、一時的な改善にとどまるのです。

では、原因は何か。慢性痛というのは心理的なものや遺伝的なものも大きく関連していて、まだ分かっていないことも多いので、ここではそういった要素を一旦省きます。すると、大半の運動器疾患の慢性痛は「問題が起こっているところに過剰なストレスがかかり続けたこと」が原因だと言えます。

では、なぜそんなことが起こるのか。それは、問題が起こっているところ以外の部分が、きちんと機能していない(使えていない)ことによって起こるのです。つまり、腰が悪くなるのは、腰以外のところが使えていないからです。膝が痛くなるのは、膝以外の関節が本来の正常な機能を果たせていないからです。

使えていないところを使えるようにしてあげることこそが、本当の意味で根本改善につながる治療だと言えるのです。なるほど、と。じゃあそれを施術でやってもらえばいいのか、と。それは不可能なんです。たしかに、施術で使えないところを使いやすいようにすることはできますが、それは有形(構造的)な部分に限られます。無形の部分、つなわちこれは、感覚、脳からの神経伝達ということになります。

構造的には使いやすい状態に導くことはできても、使えるようにして本来の機能を取り戻すには、脳から筋肉に指令を送って動かすということが必要不可欠なのです。

この大前提を理解できない(しようとしない)人は、いつまで経っても症状が改善できず、あちこちと治してくれる先生を探し回って、ドクターショッピングを繰り返すことになります。

一方的に「治してくれる先生」を探すのではなく、双方向的に「一緒にゴールを目指してくれる先生」を探すことが大事だと私は考えます。もし、あなたが不調をきっかけにカラダと向き合い、人生をより良いものにしたいのであれば。

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